令和5年を無事迎えることができることに感謝いたします。「干支」と「十二支」が、同じ意味だと思っている方は多いようです。令和5年・2023年は卯年ですが、本来の干支でいうと癸卯(みずのと・う)。卯年であること以外にも込められた意味があります。
「十二支」はご存知の通り、子(ね:ねずみ)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う:うさぎ)、辰(たつ)、巳(み:へび)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い:いのしし)と、その年を12種類の動物になぞらえたもので、年の他にも時刻や方角を表すことがあります。
この十二支が「干支」の意味で用いられることがありますが、干支とは本来「十干十二支(じっかんじゅうにし)」を略した呼び名で、「十干(じっかん)」と十二支を組み合わせたものです。
「十干」とは、甲(こう:きのえ)、乙(おつ:きのと)、丙(へい:ひのえ)、丁(てい:ひのと)、戊(ぼ:つちのえ)、己(き:つちのと)、庚(こう:かのえ)、辛(しん:かのと)、壬(じん:みずのえ)、癸(き:みずのと)の総称で、もとは1から10までものを数えるための言葉です。
2022年は十二支でいうと「寅年」ですが、十干でいうと第9位を表す「壬」の年。干支はこれらを組み合わせた「壬寅(みずのえとら)」でした。つまり、2023年は十二支でいうと「卯年」、十干では「癸」となり干支は「癸卯(みずのとう)となるのです。十二支や十干は数や方角だけでなく、それぞれ独自の意味を持っています。例えば「癸」が持つのは第10位であり、物事の終わりと始まりを意味する他、「揆(はかる)」という文字の一部であることから「種子が計ることができるほどの大きさになり、春の間近でつぼみが花開く直前である」という意味だと言われています。「卯」はもともと「茂」という字が由来といわれ「春の訪れを感じる」という意味、また、「卯」という字の形が「門が開いている様子」を連想させることから「冬の門が開き、飛び出る」という意味があると言われています。
この2つの組み合わせである癸卯には、「これまでの努力が花開き、実り始めること」といった縁起のよさを表しているといえそうです。
過去の卯年には、時代の終わりや始まりを告げる出来事が多く起こっています。どれにも癸卯年の「物事の始まりと終わり」という傾向が反映されているのかもしれませんね。
2022年は前年から続いて、新型コロナウイルスの感染拡大が私たちの生活に大きな影響を与え、引き続き廃業や休業などを余儀なくされた方も多くいたと思います。しかし、今年は、だんだんと感染状況が好転し、コロナからの回復の兆しが見え始めればいいですね。
2023年の卯年は、兎は跳ねる特徴があるため、景気が上向いたり、回復すると言われています。今までの数年間から大きく「飛躍」し、私たちの生活が大きく「向上」する年になって欲しいものです。
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